
ポートレート撮影講習会へ参加いただいた皆様、ありがとうございました。お役に立ったでしょうか。
これからしばらくの間、このブログではアフターフォローとして記事を書いていくので参考にしてみてください。
まずはこの写真を観て欲しい。
ポーズの違いしかない2枚の写真。ポーズ比較と言ってもよいのだけど、ここでは構図比較と言っておこう。
左右どちらが良い悪いではなく、体の使い方で伝わるイメージが変わるというものだから、左右片方ずつ隠してそれぞれの写真で感じたイメージを書き留めてもらいたい。思っただけでなく、言葉にしてみることでその違いがはっきりとするのでぜひやってみてほしい。
いくつ書けましたか?
その『感じる』ということがとても大切で、あるイメージを出したいときにポートレートの場合だとモデルにどうポーズをとってもらうと、よりその雰囲気を出せるかというノウハウに繋がっていくのだ。
イメージを思い浮かべるための発想力や想像力。
思い浮かべたイメージを再現する構築力や具現化するための能力。
こういうものが鍛えられる。
カメラを持っていなくても目にしたもの全てに何を感じるかを思い浮かべるようにすると、どんどん鍛えられる。
その場で観たり聴いたりすることで判ることはたくさんあるが、そういうことにも触れておこう。
立ち位置や足の扱いは簡単にこんな感じでと言うだけで上手くやってくれるんだけど、右手のドアノブの握り方。物を握ってというと普通は上から物を握る。つまり『わしづかみ』になりやすい。ドアノブの場合は上から掴むようなものではなく水平方向飛び出したものだからもうすこし手首をひねった柔らかい雰囲気で握ってはくれるが、空いてたドアのドアノブに手を触れたのではなく、今はドアを空けたところだから手首はもっとひねった向きにならないとね。ドアはドアノブはひねって開くものだから。
あとは髪の調整かな。髪はそのときそのときで随時直しているので、説明は割愛。
目をカメラの方に向けてもらう、つまり『目線をもらう』というのは、撮る人、撮るカメラ、撮るレンズを見てもらうというのではなく、できた写真を観る人と写っている人との関係を描き出すのだ。
例えば、あちらの部屋に行く彼女を呼び止めたシーンなのか、彼女が誘っているシーンなのかといったように。そう、『写らないもう一人』の存在を描くことができるのが、ポートレートの面白いところでもある。
このカットでは膝をついてカメラを構えているので、カメラ高さはモデルの腰位置ぐらいの高さ、つまり『ウエストレベル』で撮っている。これによりスタイルを崩さず撮れるのだが、モデルの手前の肩の位置が違うだけでダイナミックに印象が変わる効果もある。『写らないもう一人』との関係で観ると、こちらの部屋ではきっとソファかなにかにゆったりと座って目を合わせているのだろう。
もし立って撮っていたらどうなったかを想像してみてほしい。モデルの印象も変わるが、奥に見えている雰囲気が変わるので、全く違う印象になるだろう。
そしてこの部屋の水平垂直に合わせず、モデルの重心と線にカメラの垂直を合わせている。ここに居る人を撮るのではなく、ここにいる二人の視線を基準に撮っているのでこのほうが雰囲気がでると考えたからだ。
こうした場所を活かした撮影ではポーズは構図の一部。
ポーズ比較ではなく、構図比較という意味、御理解いただけたでしょうか。
最近のコメント
Koichi Shimizu on Time-lapse: やってみましょう!
GIN on Time-lapse: 面白いことされました
ハフリ理美容室 on ストリートウエディングの撮影終了: ありがとうございます
Koichi Shimizu on ストリートウエディングの撮影終了: 先日は、おつかれさま
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Koichi Shimizu on ふだんキモノ屋さん in 書道サロン優書会: ちかさん、おつかれさ
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